旅の絵日記:2019年スペイン、ポルトガル 8

8. 八日目(9月20日(金))、エヴォラ、アルメンドレス遺跡、マルヴァオン

f:id:hidehori:20210226142742j:plain

八日目旅程:→エヴォラ→アルメンドレス遺跡→マルヴァオン→宿

 雨模様なのでリスボン観光を諦め、天気予報で良さそうな東方のアレンテージョ地方(「テージョ川のかなた」の意)に向かうこととし、9時45分にホテル出発。

エヴォラ

f:id:hidehori:20210226142710j:plain
f:id:hidehori:20210226160835j:plain
エヴォラ旧市街                           ノヴァ門

 11時25分エヴォラ着。エヴォラはアレンテージョ地方の中心都市としてローマ時代から栄えた。ルネッサンス期には大学も設置された学芸の都でもある。ローマ、イスラムキリスト教それぞれの時代を物語る建造物が城壁の中に混然と同居する旧市街は世界遺産

 駐車場横のアヴィス門から入り、道なりに進みノヴァ門を潜って左折、野菜や動物をかたどったボルダロの食器を飾ったショーウインドウなど眺めながらしばらく行くと街の中心ジラルド広場に出る。

 エヴォラの英雄ジラルド・センポバルの名を冠した広場にはサンタ・アンタオ教会、観光案内所などがある。

f:id:hidehori:20210226160909j:plain
f:id:hidehori:20210226161022j:plain
f:id:hidehori:20210226160946j:plain
野菜などをかたどった食器                         ジラルド広場

 広場から東に延びる10月5日通りを行く。ここは観光客で賑わう通りで突き当りがカテドラル。12~13世紀のロマネスク過渡期の建造。

f:id:hidehori:20210226161055j:plain
f:id:hidehori:20210226161127j:plain
f:id:hidehori:20210226161205j:plain
大聖堂正面              回廊               身廊

 左に進むと、2~3世紀にかけてローマ人によって建てられたコリント様式のディアナ神殿がある。その横正面に15世紀建造のロイネス教会、右手に現在はポザーダになっている修道院、左手に14世紀末建造のカダヴァル公爵邸❹が並ぶ。

f:id:hidehori:20210226161314j:plain
f:id:hidehori:20210226161350j:plain
f:id:hidehori:20210226161418j:plain
ディアナ神殿      カダヴァル公爵邸とロイネス教会    ロイネス教会と修道院

 カテドラルの裏を通ってサン・フランシスコ教会へ。16世紀初期建造のマヌエル様式の装飾が美しい。一旦外に出て隣に立つ人骨堂へ。5000体もの人骨が壁や柱を埋め尽くしている。修道士が黙想する場として造られたと言うがあまりぞっとしない。

f:id:hidehori:20210226161654j:plain
f:id:hidehori:20210226161719j:plain
f:id:hidehori:20210226172919j:plain
サン・フランシスコ教会祭壇         人骨堂          水道橋下の住居

 一旦ジラルド広場に戻り、北のはずれから小道を進むとセルトリオ広場。この先を進み水道橋⓫沿いに坂を下り突き当たると城壁沿いの道路。この道路のアヴィス門の反対側にあるラゴア門から出て駐車場へ。15時出発。

f:id:hidehori:20210226173003j:plain

「エヴォラの水道橋と城壁沿いの通り」 0F 水彩

アルメンドレス遺跡

 15時35分アルメンドレス遺跡に着く。イベリア半島最大でヨーロッパ最古の人類のモニュメントとされる巨石遺跡。熱心に写真を撮っていたら「どう言う目的でここに来たのか?科学者か?」と外国の女性に訊かれる。「建築家だ」と答えたら納得したように頷いていた。周りにはコルク樫の木が栽培されている。厚い樹皮がコルクで、剥ぎ取った後の幹は黒っぽくなっている。ポルトガルのコルクは生産量、品質ともに世界一。バッグやアクセサリー、帽子など様々な製品に加工されている。アレンテージョは一大生産地。16時15分出発。

f:id:hidehori:20210226175104j:plain
f:id:hidehori:20210226175127j:plain
f:id:hidehori:20210226175148j:plain
遺跡の案内図          アルメンドレス遺跡          コルク樫の木

マルヴァオン

 17時45分マルヴァオン着。標高865mの岩山の頂に城壁に抱かれるように「鷲の巣」と呼ばれる村があり、古くから戦略上の重要拠点だった。村の名は9世紀にこの地を支配したムーア人の王イブン・アルマンに由来する。

f:id:hidehori:20210226175615j:plain
f:id:hidehori:20210226175642j:plain
f:id:hidehori:20210226175716j:plain
マルヴァオンの街並み                      マルヴァオン城と城前の庭園

 城門を入った広場に町の模型が置かれ、案内所があるがもう閉まっている。真っ白な街並みを上がって行くと村の西端に13世紀にディニス王によって築かれたマルヴァオン城がある。

f:id:hidehori:20210226175848j:plain
f:id:hidehori:20210226175941j:plain
マルヴァオン城の本丸

 丘の頂上に構える城は細長く奥行きが深い。19時25分出発。

f:id:hidehori:20210226180028j:plain

「マルヴァオンの村」 0F 水

 ポザーダ・モステイロ・クラトにチェックイン。古い修道院を改修したもの。

f:id:hidehori:20210226183254j:plain
f:id:hidehori:20210226183318j:plain
f:id:hidehori:20210226183340j:plain
f:id:hidehori:20210226183427j:plain
f:id:hidehori:20210226183405j:plain
f:id:hidehori:20210226183451j:plain
f:id:hidehori:20210226183515j:plain

 

(つづく)