12.十二日目(9月24日(火))、カンポ・デ・クリプターナ、クエンカ
カンポ・デ・クリプターナ



8時45分パラドール出発、10時15分、カンポ・デ・クリプターナ着。丘の上に10基の風車が今も残る。ドン・キホーテはこの風車群を巨人プリアレオと見間違え、槍を小脇に、愛馬ロシナンテを駆って突進し、跳ね飛ばされたという。ラ・マンチャに風車が出現したのは16世紀中頃。この時代において風車は科学技術の粋だった。風車にはそれぞれ名前が付けられており絵の左手インファンテは中に入って粉ひきの仕組みを見学することができる。絵の右手ポヤトスには案内所がある。ここが街から上がってきて風車の丘に入る入り口。街には下りず、11時5分出発。
クエンカ
12時45分クエンカ着。大地を河川が浸食して出来た巨大な断崖の上にある要塞都市。中世においては難攻不落の防御力を誇っていた。背後の山々にも奇岩が連なり、その不思議な景観から「魔法にかけられた町」と呼ばれる。歴史的城塞都市として世界遺産。
駐車場から崖の上の旧市街を眺めながら坂道を上るとウエカル川に架かる橋に出る。橋を渡って左の坂道を上ると改修中の城門。
城門の左手に宙に張り出した宙づりの家がある。14世紀に王家の別荘として建てられ、18世紀ころまでは市庁舎として使われていた。現在はスペイン抽象美術館。前は敷石に覆われた広場。その先を進むと騎馬像のある広場。ここから右手の坂を上るとカテドラルの横からマヨール広場に出る。



カテドラルは13世紀に建てられたゴシック様式、内部の装飾にルネッサンス様式も見られる。周廊は二重。ステンドグラスは抽象的な新しいデザインで大変美しい。差し込んだ光が壁や床に美しい模様を描き出している。横の扉から出ると付属博物館前の広場。谷の向こうに修道院を改装したパラドールがみえる。






マヨール広場の南側は市庁舎で、1階が抜けていてマヨール広場への入り口になっている。市庁舎の下を潜って右前方の狭い道をたどり、科学博物館の前を過ぎてしばらく行くとマンガナ塔(市の時計塔)。周辺は広場として整備されている。広場の北西から北の方を見るとフーカル川が大きく蛇行し町の堀の役割を果たしているのが良くわかる。城門から橋の下の坂道を下り、宙づりの家を下から眺めながら駐車場に戻る。15時5分出発。



17時40分、マドリッド空港着。20時15分発パ経由で25日18時頃無事に羽田空港着。
おわりに
12日間の旅も終わってみればあっという間。田舎町が多いのですがそれぞれ特徴があって楽しめました。
次は「旅の絵日記:2018年イタリア、スロヴェニア、クロアチア」の執筆に取り組みます。コロナ禍の影響で2020年は海外旅行に出かけられなかったので遡ってと言う次第です。クロアチアが主ですが、美しい国です。ご期待ください。