旅の絵日記:2018年イタリア、スロヴェニア、クロアチア 2

2.二日目(9月15日(土))、ロヴィニュ、ポレチュ、グロジュニャン、モトヴン、クルク島、セルチェ

f:id:hidehori:20210526180618j:plain

二日目旅程:ロヴィニュ→ポレチュ→グロジュニャン→モトヴン→クルク島→セルチェ

ロヴィニュ

 食堂前のテラスで朝食。目の前のプールでは朝飯前に泳いでいる人がいる。9時15分ホテル出発。

 旧市街のある半島の付け根、北側に駐車。波止場に帆船が停泊している。ロヴィニュ旧市街が朝日を受けて美しい。丘の上に聖エウフェミヤ教会の塔が聳え立つ。海岸から続くヴァルディボーラ広場では朝市が出ている。旧市街の狭い坂道を上がる。道の脇には植木鉢が並び、窓には観葉植物が飾られている。しばらく行くと主通りのグリシア通りに出る。

f:id:hidehori:20210526181651j:plain
f:id:hidehori:20210526181745j:plain
f:id:hidehori:20210526181705j:plain
テラスでの朝食               ロヴィニュ地図                    帆船

f:id:hidehori:20210526181817j:plain

「ロヴィニュ旧市街」 0F 水彩

 この道を上がり切ると聖エウフェミヤ教会。このヴェネツィアン・バロック様式の建物は1725~1736年に再建されたもの。800年に殉教者エウフェミアの柩がこの町にもたらされ、町の名高い守護聖人となった。塔に登った息子たちを下で待つ。

f:id:hidehori:20210526182650j:plain
f:id:hidehori:20210526182714j:plain
f:id:hidehori:20210526182618j:plain
聖エウフェミア教会              教会内部            鐘楼から半島付け根を望む

 グリシア通りを下る。通りの両側にはギャラリー、アトリエ、土産物屋などが立ち並んでおり、アクセサリー、ラベンダーの匂い袋を買う。降り切った所が城門だが改修中。城門の外、チトー元帥広場ではワイン祭りでいろいろなグループの踊りが繰り広げられていた。銀行で円をクロアチアの通貨クーナに両替。駐車場に戻り、11時50分出発。

f:id:hidehori:20210527143103j:plain
f:id:hidehori:20210527143126j:plain
f:id:hidehori:20210527143148j:plain
グリシア通り              小広場のテラス席               ワイン祭りの踊り

ポレチュ

 12時45分、ポレチュの駐車場に到着。

 ポレチュはローマ時代からイストウラ半島の政治的中心として栄えてきた。旧市街は、ローマ時代の古代都市を土台として様々な時代に渡る数多くの遺跡、歴史的建造物が残っている。現在はイストウラ半島における観光の中心地。

f:id:hidehori:20210526184301j:plain
f:id:hidehori:20210526183952j:plain
f:id:hidehori:20210526184013j:plain
ポレチュ旧市街地図             スロボダ広場         ゴスペ・オド・アンジェラ教会

 駐車場から西に進むと右手に案内所があり、資料を手に入れる。その先が旧市街の中心スロポダ広場。広場の東南角にはゴスペ・オド・アンジェラ教会が建つ。メインのデクマヌス通りを進むと五角塔に出る。ポレチュの市壁は12~16世紀にかけて築かれ、3っつの塔を持つが、この塔は1447年の建造。現在はクロアチア料理の有名な店が入っている。その先の脇道に入ると狭い通路にテラス席が連なっている。突き当たって左手に進むと世界遺産のエウフラシュウス聖堂の前に出る。

f:id:hidehori:20210526184057j:plain
f:id:hidehori:20210526184128j:plain
f:id:hidehori:20210526184155j:plain
五角塔                    脇道の狭い通路          通路には何処もテラス席

f:id:hidehori:20210526190127j:plain

「エウフラシュウス聖堂入り口」 1F 水彩 

 エウフラシュウス聖堂ビザンツ様式の教会で美しいモザイクが最大の見どころ。4~6世紀にかけて建て増しながら造られ、初期キリスト教文化を今に伝える。8世紀にビザンツ帝国皇帝レオン3世による聖像破壊運動によってこの時代の古い聖像はほとんど残らなかったが、ポレチュはビザンツ帝国から離脱していたために当時の姿が現在も見られる。

f:id:hidehori:20210526191058j:plain
f:id:hidehori:20210526191131j:plain
f:id:hidehori:20210526191200j:plain
入口上の黄金のモザイク          アトリウム、教会側             教会壁のモザイク

 中に入るとアトリウムに出る。東面に教会、西面に洗礼堂があり、北側が僧正宮殿に通じている。洗礼堂に続く鐘楼に登るとポレチュのし甲斐が一望に見渡せる。

 僧正宮殿は博物館になっており1階にはモザイクや彫刻が展示されている。

f:id:hidehori:20210526191227j:plain
f:id:hidehori:20210526191302j:plain
f:id:hidehori:20210526191324j:plain
僧正宮殿(博物館)              モザイク           考古学的場所。建物は教会。

 僧正宮殿を出ると海に面した展望台で、建物群との間は考古学的場所としてこの教会が建てられる以前にあった教会の跡が保存されており、モザイクの床が見られる。教会の横に張り出した建物は旧聖具保管所で床などにモザイクが残っている。教会内部にも連続するドームなどビザンツ建築の特徴をよく残している。

f:id:hidehori:20210526191401j:plain
f:id:hidehori:20210526191433j:plain
f:id:hidehori:20210526191455j:plain
教会内部                    祭壇                  内陣のモザイク

 エウフラシュウス聖堂を出てデクマヌス通りに戻り西に進むと左手にグッカ公園があり、一角にロマネスク・ハウスが建っている。その先がマラフォー広場でローマ時代からのポレチュ最古、最大の広場。テラス席が設けられ賑わっている。その先すぐにマルスネプチューン神殿遺跡がある。岬の突端まで行っても見つからず引き返してやっと見つける。石柱が数本立っているだけの全くの廃墟。

f:id:hidehori:20210527110254j:plain
f:id:hidehori:20210527110318j:plain
f:id:hidehori:20210527110340j:plain
グッカ公園                 ロマネスク・ハウス             マラフォー広場

 海岸通りを引き返すと、ナロドウニ広場に面して円塔が建っている。1473年建造で市壁の一部をなす。現在はバーになっている。その先を進みスロポダ広場を経て駐車場に戻る。14時50分出発。

f:id:hidehori:20210527110406j:plain
f:id:hidehori:20210527110429j:plain
f:id:hidehori:20210527110457j:plain
マルスネプチューン神殿遺跡          海岸通り                     円塔

グロジュニャン

 グロジュニャンは標高228mの山の頂にあるヴェネティア時代の面影を残す美しい町。トリュフで有名。

f:id:hidehori:20210527111316j:plain

「クロジュニャン」 0F 水彩

 駐車場から坂道を下ると町を囲む城壁の端に小さな入口がある。入った右手城壁沿いにアーケードのある建物があり町役場のようだ。その次の建物1階の店で、帰りがけにトリュフのオリーブオイル漬けを買う。中心部は石造りの建物が並ぶ路地が続く。

f:id:hidehori:20210527112033j:plain
f:id:hidehori:20210527112055j:plain
f:id:hidehori:20210527112115j:plain
城門を入った所          町役場?の先の正面の店でトリュフを買う            小広場

 周辺部になると住宅が多くなるが道路は何処も石畳で、曲がりくねり、広くなったり狭くなったり、所々には小広場になっている。それにつれて家の向きも微妙に変化する。意外に緑が多い。由緒ある建物には説明板が出ている。一番奥のあたりに教会とかっての領主館が向かい合って建っている。小さな町なので一通り回っても大して時間はかからない。16時20分出発。

f:id:hidehori:20210527112204j:plain
f:id:hidehori:20210527112150j:plain
f:id:hidehori:20210527112249j:plain
通りには意外に緑が多い        由緒ある家。説明板が出ている。             旧領主館

 モトヴンは13~16世紀の町並みがそのまま残る美しい町で、周りには「トリュフの森」との別名もあるモトヴンの森や葡萄畑が取り囲んでいる。山頂の町へ入る道路が閉鎖中で、いろいろ別ルートを探したが結局行けずに残念。

 アドリア海沿岸で最大の島クルク島への橋を18時30分に渡り、サンセットを見た後、先に進まず引き返し、18時55分に島を出る。

f:id:hidehori:20210527114229j:plain
f:id:hidehori:20210527114301j:plain
山頂のモトヴンの町                           クルク島のサンセット

 セルチェのホテル・マリーナに19時20分チェックイン。ホテルへ行く狭い道を大型バスが塞いでいて入れず別のルートを探したが、何処も一方通行で街をぐるぐる回って結局元の地点に戻る。まだ大型バスがおり、バックでのろのろ進む後に続くしかない。お陰で30分程度ホテルに着くのが遅れる。バスの団体とぶつかりチェックインも手間取る。団体と一緒になっては大変と部屋に入らず食堂に直行。

f:id:hidehori:20210527115213j:plain
f:id:hidehori:20210527115235j:plain
f:id:hidehori:20210527115253j:plain
ホテルの食堂で                スープ                   イカのソテー
f:id:hidehori:20210527115314j:plain
f:id:hidehori:20210527115339j:plain
f:id:hidehori:20210527115400j:plain
f:id:hidehori:20210527115417j:plain
生ハム             牛肉のグリル         リゾット            リゾット

 

(つづく)