旅の絵日記:2008年ドイツ 1

はじめに

 2008年5月2日から17日にかけてドイツを回った旅の記録を旅の絵日記として取りまとめた。

 天候に恵まれ、野山には花が咲き乱れる美しい自然を満喫できた。5月はお祭りの季節、どこの町でも広場には”メイ”と呼ばれるポールが建てられている。木組みの美しい町並みや城館、教会、庭園など見どころがいっぱいで大いに楽しめた。

 これまで旅の絵日記は2019年、2018年と年を遡ってきた。今回2008年に遡ったのには訳がある。この年、会社などの仕事から一切解放され、何か始めようかと横浜のアサヒカルチャーセンターのスケッチ教室に入り、故柴山先生に淡彩画を教わることになった。沢山見て、たくさん描いて、見せて批評して頂くのが上達の道というので、折があれば描くことにした。旅行中は朝一番に飛び出し、夕方遅くにホテルに入るという強行軍のため、現地で描ける機会は少なかったが、後から写真を見ながらスケッチした。当時、早く描くことに努めていたが、柴山先生は現地のスケッチでも本画を仕上げるつもりで描くことを勧められ、周辺に余白があるような描き方は戒められた。

また、先生から「9月に展覧会があるからパステルで描いて出しなさい」と言われ、描いたこともないし、道具もないので辞退したのだが、「道具は買えばいいし、君なら描けるよ」と押し切られてしまった。仕方がないので道具と教則本を買ってきて独習し「ネルトリンゲン」を描き上げて神無月展に出展した。お陰で見て頂いた友人たちからみなづき会や日比谷彩友会への入会を勧められ、参加させていただいている。

 そんなこともあり、絵もかなりあるのでこれを使ってまとめることにした次第である。

1.一日目(5月2日(金))、ハイデルベルク

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一日目旅程:フランクフルト→ハイデルベルク

 成田空港第二ビルで降りたらルフトハンザは第一ビルだとのこと。シャトルバスで第一ビルに行く。成田空港11時30分発で16時16分フランクフルト空港到着。AVISで車を借り一路ハイデルベルクへ。

ハイデルベルク

 18時40分ハイデルベルククラウンプラザ・ホテルチェックイン。19時、市内観光に出かける。テオドール・ホイス橋を渡り、対岸の丘の中腹にある哲学者の道を進む。ゲーテをはじめ、多くの詩人や哲学者が実際に歩いて思索にふけった小道。ここからの旧市街の眺めは素晴らしい。急なシュランゲン小道を下るとカール・テオドール橋に出る。

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ハイデルベルク中心部          「哲学者の道」標識        「哲学者の道」から見た旧市街

 川岸から見たカール・テオドール橋と城の眺めは絵になる。橋の上で中世の装束をした案内人?が何か説明していた。橋の突き当りにある街への入り口・橋門はなかなか格好いい。

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ハイデルベルク、橋と城」 F0 水彩

 城門から入って真っすぐ伸びるハスペル通りを進むとマルクト広場に出る。市庁舎、聖霊教会などが面している。揃いの服装をした学生たちのグループが繰り出し気勢を上げている。広場から西に伸びるハウプト通りを進んでホテルに戻る。

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中世装束の案内人?              ハスペル通り         旧「騎士の家」(1592年築)

 

(つづく)

 

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