2025年GW、金沢旅行 2

2.二日目(5月1日(木)、西田幾太郎記念哲学館、海と渚の博物館、金沢海みらい図書館、県立図書館、鈴木大拙館、本多の森公園、国立工芸館、玉泉院丸庭園

 6時30分起床、7時からホテル1階の「さかなや珠洲」で朝食を済ませ、出発。金沢市から北へ向かって進み、かほく市の西田幾太郎記念哲学館を目指す。

西田幾太郎記念哲学館

 哲学者西田幾太郎博士の哲学専門の博物館として安藤忠雄の設計で建設され、平成14年開館した。展示室、図書館、哲学ホール、研修室、展望ラウンジからなっている。思索のための空間が随所に配置されている。

 9時到着。玄関のあるところまで送ってくれたので、仁が駐車場に車を駐めてくるまでの間に、隅にあった「骨清窟」の写真を撮る。1974年、旧西田幾太郎邸が取り壊されるにあたり、書斎部分だけが旧西田幾太郎記念館の横に移築され有形文化財に指定されている。西田幾太郎記念哲学館の新築に当たり、現地に移築された。

旧西田幾太郎邸平面図              「骨清窟」                   「骨清窟」

 玄関ホールに入ると、受付の後ろがミュージアムで、突き当りの空間にエレヴェータと復元された旧西田幾太郎邸の床の間がある。反対側に2階へのスロープがあり2階の展示室に通じている。

配置図                     北側外観                    平面図
玄関ロビー               西田幾太郎邸床の間の復元           2階へのスロープ

 エレヴェータでB1に下りると「空の庭」に通じている。コンクリート打放しの四角い空間は空にだけ開かれた何もない思索の空間。四角く区切られた真っ青な空が美しかった。

 1階に戻り先に進むと地下の哲学ホールのフォワイエに通じる円形の吹き抜けがあり、天窓を通して研修室などのある高層棟が見える。吹き抜けの横にはフォワイエに通じる階段が設えられている。哲学ホールは閉まっていた。

「空の庭」                    吹き抜け               吹き抜け見下ろし
吹き抜け見上げ                フォワイエ                   階段庭園

 外に出ると地形に沿って埋没されて哲学ホールの屋上を含めて壮大な階段庭園が広がり、思索の空間として整備している。階段庭園から駐車場への道は「思索の道」として整備されている。駐車場から建物へのアプローチは階段庭園だけでなく、エレヴェータと斜路が用意されている。10時出発。近くに「海と渚の博物館」があるのでついでに寄ってみる。

階段庭園                    思索の道              エレヴェータと斜路

海と渚の博物館

 能登半島の海の民俗資料を今に伝える博物館。船をイメージした内井昭藏の設計。丁度小学生の一群が見学に来ていた。海水浴場に隣接し、キャンプ場、バーベキュー場等が隣接して設けられている。建物の周囲を見て次へ進む。

正面入り口              隣接のキャンプ場の炊事場                  側面
側面                      背面                    2棟の側面

金沢海みらい図書館

 平成24年金沢市西部地区の教育文化の発信拠点となる金沢市4番目の図書館として開館した。

 シーラカンスK&H(堀場弘、工藤和美)の設計で、水玉模様の四角い箱のような外観。水玉模様に見えるのは外壁に設けられた約9000個の丸窓で、室内の明るさを適度に保つための物。広い敷地の緑化された環境の中、すっきりした印象の建物。

道路側外観                             北西側外観、駐車場からのアプローチ

 駐車場からのアプローチを進むと北西角のポーチに入る。玄関に入り、受付の人に見学を申し出ると「どうぞ」とのことで中へ入らせてもらう。

1回縦動線前              2階、サービスカウンター          2階、左:3階への階段

 2階に上がると大空間の館内はほのかに明るく落ち着いた雰囲気。壁の厚さがあるので丸窓から直射日光が入らないため。全館開架式で本を探しやすく、随所に閲覧スペースがあり、外周にも壁に沿って閲覧スペースが設けられていて落ち着いて本を読めそう。3階には休憩スペースも設けられている。一通り見て回って次に向かう。

閲覧コーナー               外周廻り閲覧スペース              中央:縦動線
2階見下ろし                   3階                        3階

石川県立図書館

 金沢市小立野に仙田満+環境デザイン研究所の設計で2022年に新築会館した。

 12時県立図書館に着く。正方形の建物で角度を変えた壁に斜めに縦長のガラス窓が取り付けられている。駐車場から一旦道路側へ回る。向かいには金沢美術工芸大学のキャンパスがある。バス停から図書館のコーナー部に向けて屋根付きのアプローチが設けられている。正面は芝生を挟んで広い石畳の広場になっている。

駐車場側側面                 コーナー部             道路からのアプローチ
金沢美術工芸大学              金沢美術工芸大学                   正面

平面図

 正面の入り口から入ると広い玄関ホールがあり、動物をかたどった可愛いスツールが並んでいる。自由に見学できるようになっており、見学の学生らしいグループも見かける。

玄関ホール                   玄関ホール                  図書館1階

 ゲートから内部に入ると4層吹き抜けの擂鉢状の大閲覧空間が広がる。階段状の円弧に沿って開架式の書架が配置されており、書架の上は閲覧カウンターに利用できる。円形空間の中央には各階にブリッジがかかっており、空間に変化を生み出している。天井は大きなドームで光天井となり、光が降り注ぐ。円形劇場のような印象を受ける。

 12時30分出発。本多の森公園へ向かう。

1階                               天井
2階、エスカレータで上がった所                               2階ブリッジ
3階                      3階ブリッジ              4階からの見下ろし

本多の森公園の文化施設

 13時石引き駐車場に着く。向かいに本多の森北電ホール(旧厚生年金会館、黒川紀章設計)、遊歩道を隔てた隣にNTTの元北陸通信局ビルが建っている。遊歩道の急な坂道を下って鈴木大拙館へ。

鈴木大拙

 金沢が生んだ仏教哲学者鈴木大拙の考えや足跡を広く国内外の人々に伝えることにより、大拙についての理解を深めるとともに、来館者自らが思索する場として利用することを目的に開設された。谷口吉生の設計で2011年完成。

遊歩道の急な坂道             鈴木大拙館外観                    平面図

 谷口吉生の設計らしくすっきりした建物。玄関に入ると正面に玄関の庭に向けて開かれた開口部がる。この左手の内部回廊を進む。薄暗い廊下だが途中に玄関の庭に開けた全面ガラスのスペースが張り出していて内部回廊の明り取りと一息入れる空間となっている。内部回廊の突き当りに展示空間、学習空間があるが撮影禁止。

玄関                     玄関の庭                    内部回廊

 ここを出ると外部回廊が伸び、水鏡の庭が広がる。出てすぐ右手にベンチのあるデッキがあり、前方の思索空間方向を眺められる。外部回廊を進み、右に回ると思索空間に出る。水鏡の庭に突き出た思索空間には畳敷きのベンチが設えられており、ここに座って眺めていると落ち着く。

水鏡の庭と思索空間              水鏡の庭               水鏡の庭と外部回廊
思索空間から水鏡の庭を見る           思索空間                水鏡の庭と建物

 外へ出て水鏡の庭を巡るように設えられた散策の道を進む。曲がり角の所で隣の松風閣庭園への入り口があり、中が眺められる。散策の道は右手に水鏡の庭の塀、左手は生垣になっていてなかなか感じが良い。途中に設けられた塀の切込みは水鏡の庭を眺める絶好のアングル。散策の道は本多の森公園の入り口につうじていて、ここから先に進む。

松風閣庭園                散策の道からの眺め           本多の森公園入口付近

本多の森公園

 広い芝生の広場を進むと左手に茶道具と金沢ゆかりの工芸品を幅広く収蔵している中村記念美術館が見えてくるがパス。右手の斜面の美術の小径を上る。脇をカスケードが流れ落ちてなかなかいい道。登り切ると県立美術館の裏側に出る。

本多の森公園地図               中村記念美術館                美術の小径

 左手の小径を進むと大木と苔の庭が続き、右手にガラス張りの県立美術館のカフェが見える。県立美術館の端近くちょっとした広場があり、展望台になっていて金沢21世紀美術館が眼下に見える。ここから県立美術館の横を少し進み左手に入ると県立文化財保存修理工房と県立美術館広阪別館が並んで建っている。これを巻いて表側に出る。

県立美術館裏側               金沢21世紀美術館            県立美術館側面の道
文化財保存修復工房           県立美術館広阪別館            県立美術館広阪別館

 県立美術館広阪別館は旧陸軍第九師団長官官舎として建てられたもので有形文化財。ここは写真を撮るだけで隣の県立美術館のカフェで一休みしようと思ったが、満席でずいぶん待つ必要があるようなので諦める。

県立美術館正面                 玄関ホール                 玄関ホール

 県立美術館を出て次に進む。すぐ横の水路の向こうの広い芝生の奥に東京の北の丸から移転して来た国立工芸館がある。2棟の洋館が並んでいるが、左が展示棟として利用されている明治31年建造の旧陸軍第九師団司令部庁舎、右が明治42年建造の旧陸軍金沢偕行社(将校社交場)を移築して来たもので、ガラス張りの入り口部分でつないでいる。中に入り「花と暮らす展」を見る。事務棟の方は入れなかった。

国立工芸館                              国立工芸館と県立美術館の間の水路
国立工芸館展示棟          国立工芸館事務棟(旧金沢偕行社)       国立工芸館展示棟の階段

 工芸館の隣には「いしかわ赤レンガミュージアム」として利用されている3棟の赤レンガの建物がある。明治末期から大正の初めにかけて建設された旧金沢陸軍兵器支廠兵器庫で、戦後は金沢美術工芸大学の校舎として使われていた。同大学移転後、改修工事が行われ1986年10月石川県立歴史博物館として開館、重要文化財。その後再改修され、加賀本田博物館が追加された。この前の道を進むと、金沢美術工芸大学創建の地の碑がある。

 北電ホール前の石引き駐車場に戻り15時30分出発。

国立工芸館展示棟の階段          赤レンガミュージアム          赤レンガミュージアム
赤レンガミュージアム前の遊歩道     金沢美術工芸大学創建の地の碑            北電ホール

玉泉院丸庭園

 13時50分尾山神社の駐車場に着く。尾山神社の境内を通って金沢城の玉泉院丸庭園へ。昨日は来なかったが尾山神社の庭園も立派なもの。拝殿横にゼンマイで支えられたベンチや大きな蕗の葉にカエルが乗っかった彫刻がある。摂社金谷神社の脇を通り、鼠多門橋を渡って鼠多門から金沢城に入った所が玉泉院丸庭園。鼠多門橋の上から立山連峰らしい雪山が見えた。

尾山神社庭園                アートのベンチ                尾山神社社殿
金谷神社               金谷神社社殿               鼠多門橋、正面:鼠多門
立山連峰?                     鼠多門                 鼠多門内部

 玉泉院丸は2代藩主の正室玉泉院が屋敷を構えた場所。3代藩主前田利常が1634年に庭園を造営した。荒廃していたのを平成25~27年に復元した。

 鼠多門から右手に進むと回遊式庭園がある。休憩所「玉泉庵」まで行って庭園の写真を撮り引き返す。鼠多門の内部は時間で閉めるところだったが写真だけ撮らせてもらう。駐車場まで戻り16時25分出発。

玉泉院丸庭園                    井戸                休憩所「玉泉庵」
休憩所から見た庭園               庭園                       庭園

 16時50分金沢駅西口のニッポンレンタカーに到着。車を返し金沢駅へ。駅ビルで帰りの弁当、土産に中田屋のきんつば、不室屋の生麩を買う。

 金沢17時57分発のかがやきなので割合早く帰宅できた。

 

(おわり)