5.五日目(10月14日(火)、セビーリャ、メリダ、カセレス

セビーリャ
朝食を済ませ市内観光に出かける。まずアルカサルに向かう。






アルカサル
アルカサルは9~11世紀にかけて使われていた城をキリスト教徒の王たちが改築したもの。なかでもペドロ1世はスペイン各地からイスラム建築の職人を呼び寄せ、アルハンブラ宮殿を彷彿させるような建物を造り上げた。
大聖堂と向き合ったライオンの門から入る。受付からライオンの中庭を通って正面の門をくぐるとドン・ペドロ1世宮殿の前庭・狩猟の中庭に出る。正面にドン・ペドロ1世宮殿が建っている。



ドン・ペドロ1世宮殿の中央には列柱に囲まれたムデハル様式の乙女の中庭があり、これを取り囲むように数々の部屋が配置されている。人形の中庭は王族たちの私的な空間。隣にあるゴシック宮殿は18世紀に改装された建物。





マルチェナ門をくぐるとマルケス・ド・ラ・ヴェガ・インクレン庭園に出る。樹木が整備され、碁盤目に配置された通路の交点には噴水が設えられている。









出口に向かうと正面にヒラルダの塔が見え、トリアンフォ広場に出る。
アルカサル沿いにサンタ・クルス街(旧ユダヤ人街)に進む。結構な賑わいで古い建物の商店などもなかなかきれい。しばらく行くとサンタ・クルス広場に出る。中央に青銅製の十字架が建っている。その少し先にドン・ファンの像が立っている。モーツアルトのオペラ、ドン・ジョバンニの主人公。






サンタ・クルス広場から西北に進むとサンタ・クルス教会に出る。そこから道をジグザグニに進みサン・ニコラス教会、サン・イルフォンソ教会を過ぎるとピラトの家の前に出る。



ピラトの家
ピラトの家はキリストに死刑判決を下したエルサレムの総督ピラトの宮殿を模して建てられたというので通称ピラトの家と呼ばれている。宮殿の起源は15世紀だが、ほとんどの部分は16世紀に建てられた。



入り口から入って進むと大中庭に出る。中央にゴシック様式の噴水があり、19世紀にルネッサンス様式に改装されたもの。改装に当たって基本的に元のムルハデ様式を残存するという方針で回廊はムルハデ様式。中庭の四隅に女神像が据えられている。



大中庭のある本館の右手に本館を囲むように庭がある。本館の隅の部分が一部庭に張り出して蔦に覆われた東屋のような形になっている。






建物の内部は150種類以上の異なる模様の鮮やかなアズレージョタイルが張り巡らされていてスペインでも有数のコレクションとのこと。
礼拝堂は郊外にあるクルス・デ・コンポというお堂との間がエルサレムの総督邸と十字架の丘との距離に等しいというので造られた十字架の道(巡礼の道)の起点となっている。



本館奥にも庭があり、グロットもある。



2階に上がると中庭上部を取り囲む建物の一方が開けていて大テラスになっている。2階の建物内部は撮影禁止。
建物は1階が夏向き、2階が冬向きに造られているようだ。






ピラトの家を出て北西に進むと細長い公園に出る。公園の突き当りにあるサン・ペドロ教会の前で左折して進むとメトロポル・パラソルのあるエンカルナシオン広場に出る。



メトロポル・パラソルは2011年に完成した国内最大級の近代木造建築物の一つで南北の長さは150mある。地下はローマ時代の住居跡やモザイク画が展示されたアンティクアリウム、1階は市場と飲食店、2階部分は屋上広場になっている。エレヴェータで地上28mの展望台へ上れるがパス。2階広場に上がると南西にアナンシャシオン教会が見える。市場はなかなかきれいでぱらぱら客がいた。広場に面した店で昼食とする。注文したハンバーグの大きさに驚いた。






エンカルナシオン広場から南へ大聖堂に向かう。
大聖堂
建物全体の面積は23,500㎡、中心のゴシック部分の長さは126m、幅83m、最高の高さは身廊交差部で37mで世界最大のゴシック様式大聖堂。



聖歌隊席は15世紀の物。内陣には聖書の場面が彫刻された世界最大の木製祭壇がある。後陣には王室礼拝堂がある。






コロンブスの墓は当時のスペインを構成したレオン、カスティーリャ、ナバーラ、アラゴンの4人の国王が棺を担いでいる。後陣右手奥にある参事会室、同控室もなかなか見事。



後陣左手奥から斜路を上って高さ70mのヒラルダの塔の展望台へ行く。右下眼下にオレンジの中庭が見える。南側を見ると王室礼拝堂のドーム越にアルカサルが見える。



塔を降りてオレンジの中庭を通り北側の出口から出る。


ホテルへ戻り、荷物を持って駐車場へ。16時出発。メリダを目指して北に向かう。
メリダ
紀元前25年にアウグストウス帝の命により、グアディアナ川を渡る橋を守るために建てられた植民都市。トレドとリスボン、そしてセビーリャとヒポンを繋ぐ「銀の道」の要衝として繁栄した。3世紀には教会が建設され、イベリア半島へのキリスト教伝播に貢献した。「小ローマ」と呼ばれローマ時代の遺跡が数多く残る。「メリダの考古遺跡群」は世界遺産。
17時30分到着。駐車場が見つからず時間をロス。まず円形劇場へ行く。紀元前8年に建設された円形劇場は、収容人員14,000人という壮大なもの。剣闘士の闘いや戦車競技、模擬海戦などが行われたという。






隣にあるローマ劇場は、紀元前24年にアウグストウス帝の娘婿アグリッパによって築かれたもの。舞台後方に32本の大理石の柱を神殿風に配し、6,000人を収容する客席が半円形に設けられている。観客席上部の裏には外周路が巡っている。





ローマ劇場舞台裏の遺跡は公園として整備されている。外装を木で覆ったトイレもなかなかきれい。すぐ近くの国立ローマ博物館にはメリダで発掘されたローマ時代の遺物が展示されている。特にモザイク画のコレクションは見事とのことだが時間が無いのでパス。






18時45分出発、さらに北のカセレスに向かう。
カセレス
14世紀の旧トレオルガス邸を修復したパラドールにチェックイン。駐車場を探すのに苦労した。



町の中心で旧市街の入り口であるマヨール広場に行き、広場に面したレストランで夕食を摂る












(つづく)