2、11月9日(木)
5時45分起床、7時からビュッフェ形式の朝食。いろいろな種類の食べ物が用意されていてなかなか美味しかった。
8時40分出発。長野市中心部に向かう道は結構混んでいた。
長野県立美術館
9時20分長野県立美術館の駐車場に着く。駐車場に隣接する東山魁夷館の裏口から入る。東山魁夷から作品と関係図書の寄贈を受けて、谷口吉生の設計で1990年に開館。2階が展示室で撮影禁止。1階が池のある庭に面したラウンジになっている。
ショップの脇から連絡ブリッジを渡って本館の2階に入る。本館は1966年に開館したが老朽化に伴って宮崎浩設計で全面改築し2021年リニューアル・オープン。隣接する善光寺門前の街並みや、信州の自然と調和した景観を作り出し、誰もが気軽に訪れることが出来る公園のような開かれた美術館をコンセプトとしている。2022年日本建築大賞、建築学会賞、BCS賞など受賞。
東山魁夷館と本館の間の空間の奥には水辺テラスがあり、中谷芙二子の「霧の彫刻」が見られるとのことだがやっていなかった。2階「コレクション展示室」では見る方向によって色が変わる「自己相似」が面白かった。「アートラボ」では「新美術館みんなのアートプロジェクト」としてオリジナル作品を無料ゾーンに展示している。3階、屋上は道路から直接入れる広大な「風テラス」があり、城山公園の一部として信州の自然を楽しめる。屋上のカフェ、2階のレストランは道路から直接入って利用できるようになっている。1階の「交流スペース」では「新美術館みんなのアートプロジェクト」のために新規製作された映像作品を展示している。
美術館の玄関を出てすぐ先のテラスに彫刻家・冨長敦也によるLove Stone Projectがある。新築工事現場の地下6mから掘り出された3個の巨石が設置されており、来館者と一緒にこの石の「磨き」作業をワークショップ形式で行うプロジェクト。
本館正面の写真を撮った後、善光寺庭園に行ったが大したことはないので引き返して城山公園に戻り、二つの建物の間の道を通って東山魁夷館へエレヴェーターで上がり、脇を通って駐車場に戻る。11時出発。
荒砥城址に向かう途中、産直市場を見つけ、野菜などいろいろ買う。上山田温泉郷を通り、急な坂道を上る。
荒砥城址
荒砥城址は約500年前に、この地を治めていた村上氏の一族「山田氏」によって1524年に築かれた。冠着山から伸びる舌状尾根の突端部の戦略上重要な位置に築かれた連郭式山城で4つの郭が連なるように並んでいる。1553年圧倒的な武田軍の攻撃によって落城、山田氏は滅亡。その後川中島の戦いを経て上杉氏の治める城となったが、海津城の副将であった屋代秀正が背き、海津城を出て荒砥城に篭もる。1584年、上杉軍に責められ落城し廃城となった。
12時25分荒砥城址の駐車場に着く。急な九十九折の道をたどり二の郭の城門に着く。
二の郭には「兵舎(「映像室、展示室」)と櫓が再現されている。櫓からは眼下に戸倉上山田温泉郷が眺められ、千曲川流域の景色が一望に見渡せる。
冠木門から坂を上り本郭の城門に到る。本郭には兵舎、館などが再現されている。兵舎にはNHK大河ドラマ「風林火山」、「江~姫たちの戦国~」のロケ地になったことでポスターが掲示されていた。13時10分出発。上信越道で軽井沢へ。
14時35分亜矢子さんの実家の別荘の前に車を止めて雲間の池へ。紅葉は終わって魅力なし。早々に引き上げて次に向かう。
田崎美術館
14時55分田崎美術館に着く。来年の5月まで休館中。原広司設計の建物の外回りの写真を撮って15時5分出発。
軽井沢千住博美術館
15時25分軽井沢千住博美術館に着く。西沢立衛設計。敷地の地形に合わせて緩やかに傾斜する一室空間。外部はシルバースクリーンとUVカットガラスで光を制御。中庭で自然を取り込み、内外一体となった明るく開放的な空間で千住博の作品を鑑賞できる。円形の閉じられた部屋では「ザ・フォール」2点を光の色を変えることで全く違った印象で見せる。「ザ・フォール・ルーム」では「ザ・フォール」を動画として見ることが出来、なかなか迫力がある。駐車場に面して特別企画展を開催する「ギャラリー」、「ミュージアムショップ/ベーカリー・カフェ」があり、ベーコンエピを買う。16時30分出発。
上信越道の横川SAで峠の釜めしを買う。関越道の嵐山・坂戸間で事故渋滞。仕方がないので嵐山ICで降り、一般道を経由して坂戸ICから再度関越道に入る。圏央道でも渋滞とのことでカーナビの誘導に従って練馬ICで降り環八を行く。環八も渋滞で八成橋あたりから迂回路を経由して高井戸で戻る。第三京浜、横浜新道を走って20時20分帰宅。仁たちは勝どきに帰るが、レンタカーを返す時間に間に合うかぎりぎりのところ。
峠の釜めしで夕食を済ませる。
おわりに
二日間晴天に恵まれ楽しいドライヴ旅行が出来た。当初、奥能登国際芸術祭を巡る計画だったが、天気予報で天候不順の見通しだったし、実際能登は天候が悪かったようなので変更したのは正解だったと思う。大変な強行軍でいささか疲れたが、見たいと思っていた建物を見て回れてよかった。